店舗のLINE公式アカウントを作ったのに、友だち登録が増えない。登録していただいても、お知らせばかりになってブロックされてしまう。そんな悩みはありませんか?
感動集客の松野です。LINEで店舗集客を考えるとき、最初に確認してほしいのは配信頻度でも友だちの人数でもありません。お客様が登録した後に、どんな価値を受け取れるのかです。
以前の記事は「LINE@」という名前で書いていましたが、この仕組みは2019年にLINE公式アカウントへ統合されています。現在の機能や料金体系も当時から変わっているため、LINE公式アカウントを使う店舗に向けて、考え方と運用の順番を整理します。
LINE公式アカウントは何のために使うもの?
LINE公式アカウントは、お店を知っている人が必要な情報にたどり着き、問い合わせや予約をしやすくするためにも使えます。メッセージ配信に加えて、個別のLINEチャット、クーポン、ショップカード、リッチメニューなどの機能があります。利用できる条件や料金は公式情報で確認してください。
参考:LINEヤフー for Business「LINE公式アカウント」
既存のお客様との関係づくり
来店した方が次回の営業時間や予約の方法を確認できる、施術後の注意点を案内できる、よくある質問に対応できる。こうした役割は、店舗とお客様の連絡を分かりやすくします。
ただし、サービスに必要のないメッセージを一方的に送り続けることが、必ずしも関係づくりにつながるとは限りません。配信そのものを目的にせず、登録した人の不便を減らすことを基本にしましょう。
初めてのお客様の質問に応える
新しくお店を探している人にもLINEは役立ちます。例えばメニューを選ぶ前の質問、空き時間の確認、予約前の相談などです。ただし、新規客を集める役割までLINEだけに任せる必要はありません。検索、Googleマップ、ホームページ、紹介と役割を分担します。
友だち登録が増えないときの見直し方

店内にQRコードを貼っていても、「なぜ登録するのか?」が分からなければ、その場で操作する理由が見つかりません。
登録するメリットを具体的な言葉にする
「LINEを始めました」ではなく、「営業時間や空き状況を確認できます」「来店前の質問を送れます」など、実際に受けられる内容を示します。提供できない特典や、期限が決まっていない割引を無理に作る必要はありません。
例えばネイルサロンなら「初めての施術やオフ料金を質問できる」、飲食店なら「営業時間や予約について問い合わせできる」といった説明が考えられます。自店で本当に対応できる内容だけを書いてください。
店頭・ホームページ・SNSで案内する役割を分ける
店頭では次回来店に便利な機能、ホームページでは相談前に確認したい情報、SNSでは紹介したメニューの詳しい案内先を伝えるなど、入口によって言葉を変えましょう。同じ告知文をすべての媒体に貼るより、読者の状況に合わせた説明が役立ちます。
ブログからLINEへ案内する場合も、記事の内容に関係のある相談や予約に限って誘導すると自然です。お店のブログ集客と予約導線も参考になります。
配信と個別チャットは別の仕事
「LINE公式アカウント=メルマガのようにお知らせを送るもの」と考えがちですが、すべての店舗が定期配信をする必要はありません。
| 使い方 | 利用する場面 | 先に決めたいこと |
|---|---|---|
| メッセージ配信 | 営業時間の変更やイベントのお知らせ | 誰に必要な情報か |
| LINEチャット | 来店前の質問や個別相談 | 受付時間と返信担当 |
| リッチメニュー | 料金・予約・アクセスを案内 | 優先して見せるリンク |
| クーポン・ショップカード | 利用条件や来店特典の案内 | 有効期間と実施方法 |
メッセージを配信しない運用も選べる
例えば日頃のビジネスの悩みを気軽に相談できる窓口なら、定期的なプッシュ配信を行わず、必要なときに相談してもらう方法もあります。逆に営業日の変更を多く知らせるお店なら、配信を選んだ方が便利かもしれません。
何を送るかだけでなく、何を送らないかも約束として明確にすることが信頼につながります。定期配信をしないと案内したなら、実際の運用もその説明と一致させましょう。
返信できる時間と個人情報の扱いを決める
個別チャットを受け付ける場合、何時まで対応できるか、緊急の連絡は別の方法がよいか、予約が確定する条件は何かを示します。特に医療・施術・相談に関わる情報などは、必要以上に取得・公開しないよう気を付けます。
LINEで問い合わせを受け付けることと、即時返信や予約確定を約束することは別です。担当者が無理なく対応できる範囲で運用設計を行いましょう。
登録後に迷わせないリッチメニューの考え方

リッチメニューを作る場合は、ボタンの数を増やす前に、よくある質問とお客様の行動を整理します。たとえば予約を中心とするサロンなら、「メニューと料金」「初めての方へ」「予約する」「アクセス」を優先する選択があります。
対してビジネス相談の窓口なら「相談できる内容」「商品の案内」「お問い合わせ」という構成も考えられます。既存のホームページと内容がずれていないかを確認し、LINE側にすべての説明を詰め込まないことが大切です。
友だちが増えても売上が増えない場合
友だち数は関心のある人がどれくらいいるかの一つの指標です。しかし、友だち数だけでは、問い合わせや予約が増えたかは分かりません。
仮に友だちが100人増えても、予約が一件もなければ、案内する内容や対象者を見直す必要があるかもしれません。ただし、LINEを単なる問い合わせ窓口として使う場合は、登録者数よりも相談しやすさが成果になることもあります。数字は目的に合ったものだけを追いかけましょう。
問い合わせと予約の記録を分ける
LINEで相談があったこと、来店予約が確定したこと、実際に来店したことはそれぞれ別の出来事です。予約システムや受付記録と照合できる範囲で確認すると、運用の改善点が見つかります。
配信費用やプランは現行条件を確認する
LINE公式アカウントには複数の料金プランがあり、メッセージの配信数や追加配信の条件はプランによって異なります。2026年10月にも追加メッセージ料金の改定が案内されています。具体的な費用を古い記事から引用せず、導入時に公式の料金表をご確認ください。
小さなお店がLINE公式アカウントを始める手順

- 登録した人に提供できる便利さを一文で決める
- 質問に誰がいつ返信するか、受付方法を整理する
- ホームページのメニュー・料金・予約情報を確認する
- LINEに載せる案内とリンクを、スマホから試す
- 店頭やSNSで、登録後のメリットを正確に伝える
- 問い合わせと予約の記録を分けて振り返る
途中で返信体制が回らなくなった場合は、配信や新規募集を増やす前に運用の見直しを優先しましょう。LINEの活用方法は、担当者の人数や営業時間によっても変わります。
まとめ LINEはお客様にとって便利な相談と案内の窓口
LINE公式アカウントは、流行しているからという理由だけで始めるものではありません。お客様が何を確認でき、何を相談できるか。その約束を守れる運用を作ることが先です。
以前のLINE@時代から大切にしてきた「登録後の価値を先に考える」という方針は、現在も変わりません。まずは自分のお店で最も多い質問を一つ選び、LINEから迷わず答えにたどり着けるかを確かめてみてください。
サービス移行の参考:LINE公式アカウントとLINE@統合のお知らせ








